今回参加したきっかけは、きちっとした医学情報がどうしてもやっぱり海外発だからですね。外国で医薬品の開発が行われているので。日本で開発されたものであっても外国で試験が行われているんですね。
―:日本で開発されたものであっても海外で試験が行われているんですね?
海外の方がやりやすいので。データはやっぱり英文で英語の医学誌に載ってくるので、それをキャッチアップしていくには大量の英語の論文を読まなきゃならないということで。日本でやったにしても、やっぱりやった医者の業績としては、ランセット・オンコロジーとかジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジーとか、まあそういったのに載せたいですよね。逆に載せないとダメですね。やっぱり日本語の雑誌には載せないので。
―:なぜですか?
日本語の雑誌にはインパクトファクターが付いていないので。
―:なるほど。
だからどうしても、しっかりと情報を取っていうこうと思うと英語も読まざるを得ない。
―:具体的には?
大規模臨床試験は、かなり色んな癌腫で色々同時に一杯走っているのでかなりの頻度で論文を書かれているので、副作用のマネージメントも含めてただ効きますというだけじゃなくて、副作用のマネージメントも出来ないと患者さんは続けて飲めないので、途中でドロップアウトしてしまうんですよね。その辺りを詳しく書いている、その月によってはこの薬のマネージメントの仕方とか。
それは日本語でちゃんとしたのっていうのはあまり無いし、ていうか、英語で読んだ方がてっとり早いので、どうしても読まざるを得ないというところで。
―:情報はどんどん更新されていくんですね
そうですね、だからやっぱり2年位すると大きく治療法が変わっちゃうっていうか、どうしても新しいお薬が追加していっているのが現状なので。
なるべくリアルタイムで読み取っていかないと。読み取れると他の人よりも頭ひとつ抜け出せますので。知識をそれだけ豊富に得ている人っていうのはあんまりいないので、それだけでも十分優位に立てるんで。
―:ドクターの英語力っていうのは、どのレベルなんですか? 皆エリートじゃないですか、ある意味、結構留学している人とか…
留学している先生としていない先生もいますし、僕は留学していないんですけど、論文を読むのと会話が出来るのとまた別なところもあるので。
―:留学しているような先生は英語の論文を一杯読むのですか?
読むかというと…その人次第なんじゃないかと思います。僕のボスとかも1日7、8本読んじゃうと思いますけど、新しい治験とか。なかなか時間が、日常診療やっているだけでも結構時間が経っちゃうので、そっから読むって言っても普通の診療しているだけでもかなり精神的に負担なので。
―:どうもありがとうございました。